大人気トレーディングカードゲーム『マジックザギャザリング(MTG)』
おそらく30〜40歳くらいの男子であれば小学校の頃どハマりした記憶がある人も多いのではないだろうか。
およそ30年に渡り衰退と繁栄を繰り返したこのゲームであるが、最近運営のウィザード社による黒い噂が理由で急激にファン離れが起きている。対応があまりにも杜撰で稚拙であり誰もが怒りを感じている。
まずその噂について検証して行きたいと思う。
相次ぐ禁止改定がユーザー離れを加速
MTGは歴史が古く、使えるカードプールが違う競技が複数存在する。中で最も人気の高いフォーマットとして「スタンダード」がある。およそ直近で2年程度さかのぼり、販売されたカードプールの中からデッキを組み立てるもので、目まぐるしくトップデッキが変わる最もホットなフォーマットだ。
プロにもなると本当にエキサイティングな展開が魅力だよね
強豪プロなどが使うデッキが一気に流行ったりしたと思えば、その対策デッキ(メタ)が作り出されてそっちが主流になり、さらにその対策を施したデッキが出てきたりとどんどんと面白いデッキが作り出されていたのがダイナミックな魅力のひとつだ。
しかし昔からMTGを楽しんでいた人からすると現在は全くそのような環境にないという。
- MTGアリーナで環境の変化が高速化
近年、MTGアリーナ(ARENA)というネット対戦型のゲームが流行り出した。これによって、世界中のプレイヤーとかなりの数を対戦できることになった。
いつでもどこでもできるから楽しいよね
しかし、このアリーナが皮肉にも競技人口を減らしているという。今はYou Tubeなどで世界大会が簡単に視聴できたり、トップの大会がいつでも誰でも使われた瞬間からそのデッキを作ろうと思えば作れる。その為に、強豪が使ったその日から今まであったデッキの多様性が消え、トップデッキで溢れかえる。その程度であれば、これまで楽しくプレイしてきた人は受け入れられるのであるが、その速さが尋常ではないのだ。
正直、おんなじようなデッキとしか戦わないからつまらない時ある
環境の最適解が瞬時に求められることで、近年の大会で起こりがちなこととして、トップ20のうち18は全く同じカードが入っているといった極端な例が散見しだした。
更新)2020年10月のシーズンファイナルでベストデッキを獲得したものが
- オムナスランプ 21
- ラクドスアグロ 3
- グルールアグロ 2
- アドベンチャー 1
- ラクドスミッド 1
という圧倒的な偏りがあり海外のYouTubeでは怒りの声が多数上がっている。
このような状況が続くと運営が取る方法は短絡的な対応で、トップカードを「禁止」するのである。
近年では2019年10月に発売された「エルドレインの王権」からは「王冠泥棒、オーコ」というカードがあったが、そのわずか1ヶ月後に禁止された。理由は簡単で、そのデッキを使った人が70%いて優勝デッキがあり、環境が著しく歪んだからだ。
また「イコリア」というセットでは相棒という新しいシステムを導入したが、すべてのフォーマットの環境をゆがめたとしてなんとエラッタ(ルール変更)が行われた。
ここ数年はMTGの歴史上、最も酷い対応といえる。
しかし運営するウィザード社はカードデザインの反省は全くせずに「環境が歪めば禁止」という対応がオーコの件に限らず頻発している。
テフェリー、ウーロ、創案の火とかひどいよな
ガチガチの競技勢であれば、さらに新しいデッキを組み換えればいいがカジュアルに楽しんでいる人にとっては「いつ禁止改定が来るのか」「こんな禁止改定が多ければ不安」などという声が多く、競技をリタイヤする人が続出したのである。
禁止改定多すぎ、引退するわ Twitterより
せっかく集めて禁止とか紙勢はセレブしか無理だな Twitterより
運営に対する不信感などから引退する人が続出しているのである。それだけではない。
MTGは強くてレアなカードがあれば当然「資産」としての価値が高い。持っているだけでどんどんと値が上がるものだ。しかし、突然の禁止や、再販禁止の解除など、運営の判断で価格が暴落することがあるためユーザー離れをさらに加速させているのだ。
MTGアリーナの不正プログラムの疑い
これは事実かどうか判明できなかったが、MTGアリーナには課金していない人(または課金しやすい人)を意図的に負けさせるようなプログラムが存在しているという。
アリーナに限らず、課金型のネットゲームには補正プログラムがあって恣意的に負け続けさせて課金を促すようなシステムが存在しているよ。 Twitterより
自分の身に置き換えて見ると、確かにランク上がった直後など、これまで順調だった勝率がほぼ0になる現象に疑問を思っていた。何度マリガン(手札変更)をしても土地が手札にないときが何故かその日中続いた。
デッキが弱いと思って強いカードが欲しくなって課金したくなったもんな・・・・
つまり定期的に負けさせることで、さらなるデッキの工夫を求めるために、強いカードの購入を促す(課金)為のプログラムが存在しているという。
これはゲームの公平性が担保ができていないといえる。
これはもはや犯罪に近い行為であり、もし本当ならばユーザーすべてに影響を与えるとして運営に問い合わせてみた。運営は基本的にはAIが返答しているとみられたが、何度も何度も質問を繰り返すと人間らしき人からの回答を得られた。
システムは公平だがその内容は秘密。
全く持って誠意ある回答はなく、まるで右から左に受け流されてしまった。
競技人口が急激に減る中で、運営には誠意ある対応が求められるがトレーディングカードの世界王者は一般人の聞く耳を持たないのである。
まとめ
これまでMTG離れを加速することを説明してきたが、それを裏付けるように、カードショップの価格下落が止まらない。ユーザーは運営に対する不公平さを指摘し、情報公開を求める必要がある。しかしユーザーが減少していく中、声を上げる人が少なくなっていることを考えるとMTGが破滅の道へ進んでいるのも仕方のないことかもしれない。
コメント