マジックザギャザリング(MTG)には数ある歴史の中で様々な失敗や成功などから生まれた格言や名言が存在します。そのどれもが先人たちが脈々と受け継いできた至高の言葉たちであるので、今後のプレイヤーにも役立てるはずです。今回はそんな格言名言を紹介して行きたいと思います。
エルフと鳥は見たら焼け
これはマジックをプレイした人ならば誰でも一回は聞いたことがあるであろうパワーワードでありフレーズではないだろうか。
ここで言うエルフとは「ラノワールのエルフ」
鳥とは「極楽鳥」のことである。
これらのマナクリーチャーを見たら即座に火力を撃てと言う格言になります。マナクリーチャーは主に後続の強力クリーチャーを素早く出すための手段に使われることが多く、後々に火力では除去できないような大型なクリーチャーがどんどんと場に現れてきます。
手札をキープした段階でマナクリーチャーありきの戦略を練っていたり、それを採用しているデッキの多くはマナカーブを考慮して採用しているために除去されてしまうと、突然そのデッキのテンポを奪ったり、最悪の場合機能不全に陥ることもあるためこの格言は的を射ている。
しかし、これは火力呪文に限った話であり必ずしもマナクリーチャーを除去すべきであると言う話でありません。火力ではない除去呪文を持っていて、相手が出してくる後のクリーチャーがわかっているなら脅威となる切札となるクリーチャーに使った方が効果は高い。
コントロールデッキなど自分が遅いデッキを使っているのであればどの道相手の切り札が出てくるためにそれを対処した方がいい場合が多いからだ。
この焼けと言う言葉選びも秀逸で決して「除去をしろ」と言っていないところが先人の知恵が詰まった素晴らしい言葉であることがわかる。
テキストが短いカードは強い
これはMTGだけではなく他のカードゲームでも同じかもしれないが、長々と効果が書かれたカードよりもシンプルにとんでもないことが書かれているカードが存在します。
実際にパワー9と呼ばれる最強カードたちのテキストは短いのが知られていて、効果が単純なカードこそ他の複雑なカードに比べて汎用性が高く、効果が限定されにくいために使いやすいと言える。一見すると評価がわかれるようなカードでもよく吟味してみるとそのカードの強さに気づくかもしれない。
その他、「すべて」とテキストに書かれたカードは強い。と言うものもある。ご存知の通り「全て」と言うカードは対象をとらず効果が広いためアドバンテージを取れることがあったり、デッキのキーパーツになりうる。
実際「激動」と言うカードは当初カスレア扱いされていたが、サイカトグと合わせたコンボデッキ「激動サイカトグ」が誕生してから評価が一変。一気にトップレアとなったことからこの格言も正しいことがわかる。
赤相手にライフ一桁は敗北目前
赤は火力呪文や軽量クリーチャーたちで素早くライフを削り取ってくる色ですが、残りライフが9となってしまった時に「まだまだ」と思わずに一気に試合が決まることを注意しろと言う格言だ。
実際に、盤面から明らかに次の自分のターンまで試合が持つと攻撃を通したらエンバレスの宝剣が現れたり、朱地洞の族長、トーブランが現れて火力アップされたりと一気に攻撃力アップで押し切られてしまうと言った経験も少なからずあるのでは。
火力呪文や軽量クリーチャーでも除去や対抗手段がある場合なるべく早くケアするのが大切である。逆に赤を使っているプレイヤーからするとライフ1桁にしてからが大変であるため、それぞれがその経験から生み出された至高の言葉とも言える。
また似た格言で「ライフ1までかすり傷」と言うものがあり、主にスーサイドブラックと言うデッキで使われていた言葉であるが、現代では「最後まで諦めずに戦う」と言う意味で使われるようになった。
土地5枚の手札をキープしてはいけない
これはレガシーフォーマットが発祥の格言だ。レガシーではマナコストが軽い呪文が多く、土地2枚もあれば十分に戦えるデッキが多い。その中で手札に5枚の土地があるとマナフラッド(飽和)が起きてしまうこともしばしば。すでに5枚も土地を引いたのであるから今後は土地を引かないはずだと考える人もいるが、確率で言うと土地2枚が手札の場合との差は6%と差がないことがわかる。
あくまでレガシー環境で言われてきた格言であるが、いつしかそのデッキの速度によっては他環境へ影響を与える格言として進化し今では汎用性の高い言葉となっている。
抜くカードと入れるカードの総マナコストは同じにする
これはBO3などのサイドボーディングで言われているもので「サイド後にデッキのバランスを崩してはいけない」と意味で使われている。サイドボードは特定のマッチアップの相性を改善するために相手にとってより効果的なカードを採用するものだ。
よく素人にやりがちなのは単純な相性のみを考えて入れるカードと抜くカードのマナコストがバラバラになりマナカーブがめちゃくちゃになってしまうことだ。
相手のデッキに対策することに囚われず、サイドボードを選択する時点である程度対策カードを練り交換するカードを考えておくべきと言う格言だ。
いかがだったでしょう?深く考えてみるとどれも的を射ているものが多いのがわかる。先人たちの知恵でより深くMTGプレイの味わいを感じて見てはいかがだろうか。
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