株価が乱高下!金への投資が令和に最適な理由

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2020年の株価の幕開けはアメリカがイランを奇襲したことによる地政学リスクの上昇を受けて乱高下を繰り返す形となった。

「第三次世界大戦が勃発か?」と思われたが、イラン側がこれ以上の交戦を望まないということを表明したこともあり1月9日時点で緊張が和らいだ。

その結果、地政学リスクが後退し、株価は一転し上昇した。しかし中東をめぐる問題はまだまだくすぶっているどころか各所で一触即発の状態が続いている。

トランプ大統領も今後、報復行動に出れば「イランの重要拠点を32か所を攻撃する準備ができている」と語尾を強めている。

このような中で依然として「不確実性」がこれからの世界経済を大きく左右しかねない中で積極的な投資に疑問視が出ている意見が多い。

足元の世界経済はストロング

これだけ地政学リスクがあり、ちょっとの影響でもバラバラと崩れやすい経済状況であるが、実は世界経済は強いと見られている。

アメリカや中国をはじめとした経済大国も消費が改善されていて、今すぐ不況に陥るといった状況にはないとのことだ。

では、この状況がポジティブと捉えてこれから「株」を持った方がいいという考えもあるが、それは半分正しくて半分間違いであると考える。

これからの経済には「不確実性」がつきものであり、いつ市況を崩壊するブラックスワンが訪れるかわからない。そのため特にこのタイミングでのアクティブな投資は控えた方がいいのではと考える。

日本国内でも日銀や政府がインフレターゲットとして2%を目標に掲げており異次元の経済緩和が続けれられていて、MMT理論という都合のよい劇薬も相まってかさらに金融緩和が継続されるとみられている。この結果が正しいか正しくないかは「不確実性」が支配しているので今後どう転ぶかは全くもって不透明だ。ちなみに私はMMTについては懐疑的な人間だ。

いずれにせよ、今後エントリーと退出タイミングに自信がある人は株や不動産を持つべきだが、センスも必要なためやはり全資産をつぎ込むのはやめておいた方がいい。

インフレ&デフレリスクに備えよ

これほどまで国内の財政が真っ赤であると、いつか「ハイパーインフレ」の恐怖が訪れかねないといった懸念もあるがいまだその兆しはなく、政府と日銀が掲げるインフレターゲット2%には遠い。

インフレは起きないといった意見もある中であるが、もし仮にブラックスワンが起き、ハイパーインフレがおきた時は今までせっせと貯めていた預貯金の価値が皆無になってしてしまう可能性がある。これは一般市民にとって地獄である。

また、一方で何等かの原因で株価が逆に暴落して大恐慌になったときは株や不動産を持っている人にとってはリスクが大きい。

結局両方の振れ幅が大きいためどちらにも対応しておく必要がある。

ビットコインは救世主か?

そこで改めて注目されるのは近年のトレンドとなった「ビットコイン」などの仮想通貨だ。これは発行量が決まっておりリスクオフの資産として注目されていた。

ここ1年はビットコインの価格は70~80万円と安定している為、最近、再び脚光を浴びている。ただ仮想通貨の悲劇を経験した人ならばわかるが、下落するときは奈落に落ちるように下落するため安全に資産を守るといった意味では全く意味がない。上昇する可能性もあると言われているが、同じくらいに下落のリスクがあるため今から積極的に持つのは正しい選択肢とは言えないのではないかと考える。仮想通貨のFXもあるが手数料が高すぎてお話にならない。

歴史上も最も古い「金」の価値は安定感が抜群

貨幣の価値は「金」の総量で担保されていたために、近代では最も古く価値を保証してくれるものは貨幣ではなく金であった。また「有事の金」と呼ばれるほどリスクオフ試算としては優秀だ。少し心配なのはここ15年で金の価格が2倍以上になっていることでこれから価格が下落してしまうと言うリスクがある。ただ、金はビットコインとは違ってマテリアルとしての価値もあるため、下落が起きたとしても限定的な可能性がある。中国では元が安定していないため金に資産を逃したり、金そのものを好む傾向もあるためまだまだ上昇の余地がある。とはいえ、あくまで不確実性に伴うリスクオフの資産としての選択をするべきだろう。

令和は「バーベル戦略」が現代では最適である

これからは世界経済はまだまだ伸びる余地はあるが、それに伴う不確実性による暴落のリスクがあり積極的な投資はおすすめできない。このような中で自分の資産を守る方法として注目されているのが著名な経済学者であるナシーム・ニコラス・タレブが唱える「バーベル戦略」と呼ばれる手法だ。これは資産の9割を現金や日本国債やアメリカ国債などの安定資産を保有し、1割を超アクティブでレバレッジを効かせた新興国株式などに投資するやり方だ。タレブ曰く安定資産は現金と「インフレリスク」も考慮しなければならないとしているため安定資産での1〜2割程度を金などで保有するのがいいであろう。また超ポジティブな投資と言うのは株式もそうだが「オプション取引」などのオプション性がある取引を行うのが良いとされている。

まとめ

不確実性が伴う時代に起こりうるブラックスワンに備えて自分の資産をうまく守ることが必要だ。安定資産は株価の暴落リスクとインフレのリスクに対処しなければならない。金はその中でも最も安定した資産であるとみられており、もしこれから投資を始める人は真っ先にポートフォリオに組み込むことが必要であるし、これまで投資を行ってきた人はその水準を高めるべきと考える。

 

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